「バックハンドが安定しない」「もっと威力を出したい」——。卓球をプレーする多くの人が、バックハンドに関する悩みを抱えています。その解決の鍵を握るのが、ラバー選びです。フォアハンドと同じラバーを使っている方も多いかもしれませんが、実はバックハンドには、バックハンドに適したラバーが存在します。
この記事では、2025年の最新情報に基づき、バックハンド用ラバーの基本的な選び方から、レベルやプレースタイルごとのおすすめモデルまでを徹底的に解説します。さらに、用具選びに迷ったときに頼りになる専門店の情報もご紹介。あなたに最適な一枚を見つけ、バックハンドを最大の武器に変えましょう。
バックハンド用ラバー選びが重要な理由
なぜ、バックハンド用ラバーを特別に考える必要があるのでしょうか。その理由は、フォアハンドとの役割の違いと、現代卓球の戦術トレンドにあります。
フォア面とバック面で求められる性能の違い
一般的に、フォアハンドは体の中心から遠い位置で、大きく力強いスイングが可能です。そのため、威力や回転量を最大化する硬めのラバーが好まれる傾向にあります。一方、バックハンドは体の近くでコンパクトなスイングが中心となり、フォアハンドほどの筋力を使いにくいのが特徴です。
このため、バックハンドには以下のような性能が求められます。
- 安定性:コンパクトなスイングでも狙った場所にコントロールできること。
- 扱いやすさ:ボールがラバーに食い込みやすく、回転をかけやすいこと。
- 操作性:チキータやストップなど、台上での細かい技術がやりやすいこと。
もちろん、プレースタイルによってはバックハンドでも威力を重視しますが、多くのプレイヤーにとって、まずは安定性と操作性を確保することが、試合を有利に進める上で重要になります。フォアとバックで求める性能が異なるため、ラバーを使い分ける選手は少なくありません。
現代卓球におけるバックハンドのトレンド
かつてバックハンドは守備や繋ぎの技術と見なされがちでしたが、張本智和選手や王楚欽選手に代表されるように、現代卓球ではバックハンドが攻撃の起点となるケースが増えています。先手を取って攻撃的なレシーブ(チキータなど)を仕掛けたり、ラリー戦で積極的に得点を狙ったりと、その役割は大きく変化しています。
このトレンドに対応するため、ラバーも進化を続けています。安定性を保ちつつも、よりスピードとスピン性能を高めたラバーが各メーカーから開発されており、選択肢はますます多様化しています。
失敗しない!バックハンド用ラバー選びの3つの基本
数多くのラバーの中から最適な一枚を見つけるために、まずは基本的な知識を整理しましょう。以下の3つのステップで、自分に合ったラバーの方向性が見えてきます。
ステップ1:ラバーの種類を知る
卓球のラバーは、主に4つの種類に分類されますが、バックハンドでよく使われるのは「裏ソフトラバー」と「表ソフトラバー」です。
- 裏ソフトラバー:表面が平らで、ボールとの摩擦力が高いのが特徴。強い回転をかけやすく、現代卓球の主流です。ドライブ主戦型の選手は、フォア・バックともに裏ソフトを使用するのが一般的です。
- 表ソフトラバー:表面に粒が並んでおり、ボールとの接地面積が少ないため、球離れが早いのが特徴。スピードのあるスマッシュや、相手の回転の影響を受けにくいナックルボールを出しやすいです。前陣で速攻を仕掛けるスタイルや、変化をつけたい選手に選ばれます。
この記事では、使用者が最も多い「裏ソフトラバー」を中心に解説を進めます。
性能を決める「硬度」と「厚さ」を理解する
ラバーの性能を決定づける最も重要な要素が、スポンジの「硬度」と「厚さ」です。バタフライの初心者ガイドでも、これらの違いを理解することがラバー選びの鍵だと述べられています。
スポンジの「硬度」が打球感を変える
硬度はラバーの打球感や性能に直結します。
- 柔らかいラバー:ボールがスポンジに深く食い込むため、球持ちが良く、コントロールしやすいのが特徴です。自分の力で回転をかける感覚を掴みやすく、初心者や安定性を重視する選手に向いています。
- 硬いラバー:ボールを強く弾き返すため、スピードと威力が出やすいのが特徴です。相手の強いボールにも打ち負けにくいですが、使いこなすには相応のスイングスピードとパワーが求められます。
バックハンドでは、コンパクトなスイングでもボールを掴む感覚が得やすい、やや柔らかめ〜中くらいの硬さが好まれる傾向にあります。
スポンジの「厚さ」が威力を左右する
スポンジの厚さは、主に「中」「厚」「特厚」で表記され、弾みとコントロール性能に影響します。
- 厚い(特厚):スポンジがボールのエネルギーを吸収し、強く反発させるため、弾みが良く、威力のあるボールが打てます。ドライブの回転量も増しますが、その分コントロールは難しくなります。
- 薄い(中):弾みが抑えられるため、コントロール性能が高まります。相手のボールの威力を吸収しやすく、ブロックや台上プレーが安定します。
ルール上、ラバー全体の厚さは4mm以内と定められています。バックハンドでは、威力を求めつつも安定感を損なわない「厚」を選ぶ選手が多いですが、プレースタイルに合わせて調整することが重要です。
自分のプレースタイルを明確にする
ラバーを選ぶ前に、自分がバックハンドで何をしたいのかを明確にしましょう。
ドライブで積極的に攻撃したいのか?
→ 回転性能とスピードを両立したラバー安定したブロックで相手のミスを誘いたいのか?
→ コントロール性能が高く、柔らかめのラバー台上でのチキータやフリックを多用したいのか?
→ 球持ちが良く、操作性に優れたラバー
自分の目指すプレースタイルが、ラバー選びの最も重要な指針となります。
【レベル・戦型別】2025年おすすめバックハンド用ラバー5選
ここからは、最新の人気や評価を踏まえ、レベルや戦型別におすすめのバックハンド用ラバーを5つ厳選してご紹介します。卓球ナビの2025年10月最新ランキングなども参考にしています。
初心者向け:安定性と扱いやすさを重視
ヴェガ ヨーロッパ(XIOM)
柔らかいスポンジとシートの組み合わせにより、抜群の安定性を誇るラバーです。ボールがラバーに食い込む感覚が分かりやすく、力を入れなくても安定したドライブやスマッシュが打てます。これからバックハンド技術を習得したい初心者や、力の弱い女性・ジュニア選手に最適な一枚です。
ロゼナ(バタフライ)
大ヒットラバー「テナジー」シリーズの技術を応用しつつ、扱いやすさを追求したモデル。「テナジー」ほどの威力はありませんが、その分寛容性が高く、多少体勢が崩れてもボールが安定して収まります。脱初心者を目指す中級者へのステップアップとしても非常に人気が高いラバーです。
中級者向け:技術の幅を広げる一枚
ヴェンタス エキストラ(VICTAS)
「スピード」と「掴みやすさ」という相反する要素を高いレベルで両立させたラバーです。回転をかけた安定したドライブはもちろん、フラット系のミート打ちやスマッシュでも威力を発揮します。バックハンドでより攻撃的なプレーを目指す中級者にぴったりです。
キョウヒョウ8-80(ニッタク)
かつては上級者向けとされた粘着ラバー「キョウヒョウ」を、より多くの選手が扱えるように改良したモデル。粘着ラバー特有の強烈な回転性能はそのままに、食い込みの良いスポンジでスピードも出しやすくなっています。特に台上でのコントロール性能が高く、バック面での使用も現実的になりました。
上級者・プロ仕様:最高のパフォーマンスを追求
ディグニクス05(バタフライ)
多くのトップ選手が使用し、現代卓球を象徴するラバーの一つ。独自の「スプリングスポンジX」がもたらす圧倒的な回転性能と飛距離が最大の特徴です。ボールを「掴む」感覚が強く、前陣から後陣まで、あらゆる領域で質の高いボールを放つことができます。ただし、その性能を最大限に引き出すには高い技術レベルが要求され、気を抜くとオーバーミスに繋がることもあります。
ラバー選びに迷ったらプロに相談!サワキュウスポーツの紹介
ここまで様々なラバーを紹介してきましたが、「結局どれが自分に合うのか分からない」「買って失敗したくない」と感じる方も多いでしょう。そんな時、最も確実なのは専門家のアドバイスを受けることです。
静岡県東部の卓球専門店「サワキュウスポーツ」
静岡県裾野市にあるは、長年地域のアスリートを支えてきた卓球のプロショップです。バタフライ、ニッタク、VICTASをはじめ、国内外の主要メーカーの製品を幅広く取り揃えています。特にラバーの品揃えは圧巻で、約200種類、1000枚以上の在庫を誇ります。
経験豊富なスタッフやコーチが常駐しており、あなたのプレースタイルやレベル、予算に合わせて最適な用具を提案してくれます。
「試打コーナー」で失敗しないラバー選び
サワキュウスポーツ最大の魅力は、店内に「試打コーナー」が設けられていることです。カタログスペックだけでは分からない打球感や弾み、回転のかけやすさなどを、実際に自分のラケットに貼って試すことができます。
「高価なラバーを買ったのに、自分には合わなかった」というリスクを大幅に減らすことができる、プレイヤーにとって非常に心強いサービスです。新製品が出た際にはコーチ自らが試打を行い、的確なアドバイスを提供できるよう準備を整えています。

レベルアップを目指すなら「卓球教室」も
用具だけでなく、技術そのものを向上させたい方には、サワキュウスポーツが運営する「卓球教室」がおすすめです。小学生からシニアまで、また初心者から全国大会を目指す上級者まで、レベルに応じた多彩なクラスが用意されています。
日本卓球協会公認コーチや、実績豊富なコーチ陣が、一人ひとりの目標に合わせて丁寧に指導。新しいラバーを使いこなすための打ち方や、バックハンド技術の向上など、具体的なアドバイスを受けることができます。ジュニア、大人ともに無料体験レッスンも実施しているので、興味のある方は一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。

サワキュウスポーツへのお問い合わせ
用具の相談や卓球教室の詳細については、公式サイトをご確認ください。
公式サイト:https://sawakyu-sports.net/
卓球教室案内:https://sawakyu-sports.net/school/
まとめ:自分に最適なバックハンド用ラバーで、卓球をさらに楽しもう
バックハンド用ラバー選びは、あなたの卓球を大きく変える可能性を秘めています。重要なのは、ラバーの特性を理解し、自分のレベルや目指すプレースタイルと照らし合わせることです。
- 基本を知る:ラバーの種類、硬度、厚さが性能にどう影響するかを理解しましょう。
- 自分を知る:バックハンドで安定性を求めるのか、威力を求めるのか、プレースタイルを明確にしましょう。
- 試してみる:可能であれば、試打サービスなどを活用し、実際の打球感を確かめましょう。
- プロに聞く:迷ったら、サワキュウスポーツのような専門店のスタッフに相談するのが上達への一番の近道です。
この記事を参考に、ぜひあなたにとって最高のパートナーとなるバックハンド用ラバーを見つけてください。きっと、今まで以上に卓球が楽しく、そして強くなれるはずです。