ヤサカ ラクザXX:シリーズ最高峰の攻撃力を徹底レビュー


ラクザXXとは?シリーズ最高峰の性能を誇るラバー

ヤサカ(Yasaka)の「ラクザ(Rakza)」シリーズは、多くの卓球愛好家から支持される人気のラバーシリーズです。その中でも、2023年2月に登場した「ラクザXX(ダブルエックス)」は、「シリーズ最高峰の攻撃力」というキャッチコピーを掲げ、大きな注目を集めています。

ドイツ製の最新技術を用いて開発されたこのハイブリッドエナジー型裏ソフトラバーは、従来のラクザシリーズが持つスピン性能やグリップ力を継承しつつ、スピード性能を劇的に向上させたモデルです。硬度約50度というハードなスポンジを採用しながらも、独自のトップシートとの組み合わせにより、多くのプレイヤーが驚くほどの使いやすさを実現しています。

「ラクザXX」は、コントロール性能に定評のあった「ラクザX」と、スピード重視の「ラクザ9」の長所を融合させ、さらに進化させたラバーと位置づけられています。トッププレイヤーや上級者向けに設計されており、その性能は他のフラッグシップモデルとも十分に渡り合えるポテンシャルを秘めています。

ラクザXXの主な特徴

ラクザXXが「シリーズ最高峰」と評される理由は、いくつかの際立った特徴にあります。ここでは、その性能を3つのポイントに絞って解説します。

特徴①:シリーズ最高レベルのスピードと飛距離

ラクザXXの最大の特徴は、その圧倒的なスピード性能です。従来のラクザシリーズに対して一部のユーザーが感じていた「回転はかかるが、スピードが物足りない」という課題を解決しました。

しっかりと振り抜いた際のボールスピードは、シリーズの他のどのモデルをも凌駕します。さらに、ボールの飛距離も向上しており、相手コートの深くに突き刺さるような威力のあるドライブを放つことが可能です。これにより、前陣での速い展開だけでなく、中〜後陣に下がってのラリー戦でも力負けしないプレーが実現できます。

特徴②:抜群の球持ちと安定感

スポンジ硬度は47〜52度と高めの設定ですが、多くのユーザーレビューで「数値ほどの硬さを感じない」と評価されています。これは、強いインパクト時にスポンジが適度にしなり、ボールをしっかりと掴む感覚(球持ちの良さ)を生み出すためです。この特性により、ハードヒッターでなくともラバーの性能を引き出しやすく、打球に高い安定感をもたらします。

この「硬いのに柔らかく感じる」という独特の打球感は、強打時にはパワーを発揮しつつ、台上技術などの繊細なタッチが求められる場面では優れたコントロール性能を発揮します。

特徴③:現代卓球に適したカウンター性能

ラクザXXは、現代卓球で必須の技術となったカウンタードライブにおいて、非常に高い性能を発揮します。相手の強打に対して、ボールの上を捉えて合わせるだけで、鋭く安定したカウンターが可能です。

従来のラバーでは相手の回転に負けてしまったり、自分で強くスイングしないと威力を出せなかったりする場面でも、ラクザXXはラバー自体の反発力とグリップ力でボールを前方に飛ばしてくれます。これにより、早いピッチのラリーでも主導権を握りやすくなります。

ラクザシリーズ性能比較

ラクザシリーズには、それぞれ特徴の異なるモデルがラインナップされています。ラクザXXがシリーズの中でどのような位置づけにあるのか、主要モデルと比較してみましょう。

  • ラクザXX: シリーズ最高のスピードとパワー。球持ちが良く、カウンター性能も高い万能攻撃型。
  • ラクザZ: 粘着性のトップシートを採用し、シリーズ最高のスピン性能を誇る。回転で勝負したい選手向け。
  • ラクザX: 高いグリップ力による優れたコントロール性能が特徴。安定性を重視する選手に人気。
  • ラクザ7: スピン、スピード、コントロールのバランスが取れたシリーズの基準となるモデル。
  • ラクザ9: ラクザ7よりもスピード性能を強化したモデル。

この比較から、ラクザXXがスピードとパワーを最重視しつつ、スピン性能も高水準で維持していることがわかります。特に攻撃力という点で、他のモデルから一歩抜きん出た存在です。

ラクザXX vs ラクザX:新旧世代の徹底比較

ラクザXXは、特にコントロール性能で評価の高かった「ラクザX」の進化版と見なされることがあります。ここでは、両者の性能を技術別に比較し、その違いを明らかにします。

ドライブ

ラクザXXは、弱いインパクトでもボールを楽に持ち上げることができます。シートで引っ掛けるような打ち方を得意とし、安定して回転をかけられます。一方、ラクザXは、しっかり体を使ってインパクトした際に、より重く威力のあるボールが出ます。ラバー全体を大きく変形させて打つ粘着ラバーに近い感覚です。

カウンター

この技術ではラクザXXが明らかに優れています。相手のボールの威力に負けず、合わせるだけで安定したカウンターが可能です。対照的にラクザXは、カウンター時に自らスイングして威力を加える必要があり、安定させるには高い技術が求められます。

チキータ

ラクザXXは、軽いタッチでもシートがボールをしっかり掴むため、非常にやりやすいです。現代卓球の主流であるチキータの進化に対応した設計と言えます。ラクザXは、シートのグリップ力がXXほどではないため、強くインパクトできないとボールを掴み損ねることがあり、難易度が高くなります。

ブロック・台上技術

ブロックでは両者とも良好な性能ですが、質が異なります。ラクザXはフラットに当てるブロックでナックル性のボールを出しやすく、相手を惑わせます。ラクザXXは、より積極的にカウンターを狙ったり、ボールを伸ばしたりするアクティブなブロックに向いています。台上では、薄く捉える技術はXXが、厚く当てて切る技術はXがやりやすいという評価があります。

ラクザXXはどんな選手におすすめ?

ラクザXXの性能を最大限に引き出せるのは、以下のようなプレースタイルの選手です。

  • 攻撃と守備を高いレベルで両立したい選手
    圧倒的な攻撃力を持ちながら、球持ちの良さからブロックやカウンターの安定性も兼ね備えています。ドライブで攻めつつ、要所で堅実な守備もこなすオールラウンドなプレースタイルに最適です。
  • 中〜後陣でラリーを展開する選手
    ボールの飛距離が出やすいため、台から下がっても威力のあるボールを相手コートに送り込めます。引き合いやロビングを交えたダイナミックなラリー戦を得意とする選手におすすめです。
  • 現代的な攻撃卓球を目指す中〜上級者
    特に、ハイブリッドラバーやスピン系テンションラバーの使用経験があり、さらなるスピードと威力を求める選手にとって、ラクザXXは強力な武器となります。ある程度のスイングスピードがある方が、ラバーのポテンシャルをより引き出せるでしょう。

ユーザーレビューと評価

ラクザXXは、発売以来多くのプレイヤーから高い評価を得ています。実際の使用者の声を見てみましょう。

「以前のラクザラバーとは別次元のスピード。ハイブリッドラバーで培った前方向へのスイング技術を応用すると、ラクザXXは驚異的なスピンとスピードを生み出す怪物になる。フォアハンドが武器になった。」

「ラクザ7やXからの総合的なアップグレード版だと感じた。下回転に対するドライブがやりやすく、守備もラケットに当てればそれなりに返球できる。以前の8割程度の力で同じ技術が出せるイメージ。」

多くのレビューで共通しているのは、「スピード性能の飛躍的な向上」「硬いのに扱いやすい」という点です。一方で、「ラバーが重い」「ダスト(ほこり)に敏感で、こまめなクリーニングが必要」といった指摘も見られますが、それを補って余りある性能を持つことが伺えます。

購入情報 (Amazonリンク)

ヤサカ ラクザXXは、全国の卓球用品店やオンラインストアで購入可能です。以下にAmazonの販売ページを掲載します。厚さは「厚」「特厚」の2種類から選べますので、ご自身のプレースタイルに合わせてお選びください。

まとめ

ヤサカ ラクザXXは、そのキャッチコピー通り「シリーズ最高峰の攻撃力」を持つ、非常に高性能なラバーです。従来のラクザシリーズの長所であるスピン性能とグリップ力を維持しながら、スピードと飛距離を劇的に向上させることに成功しました。

硬度50度というスペックながら、それを感じさせない抜群の球持ちと安定感を両立しており、幅広い技術に対応できる万能性も魅力です。特に、スピードを重視する攻撃型プレイヤーや、現代的なカウンタープレーを取り入れたい中〜上級者にとって、ラクザXXは勝利を手繰り寄せるための強力なパートナーとなるでしょう。

価格は他のフラッグシップモデルと比較して手頃であり、コストパフォーマンスにも優れています。現在の用具に物足りなさを感じている方は、ぜひ一度ラクザXXを試してみてはいかがでしょうか。