卓球協会のルールを正しく知っていますか?
「サーブの高さって何センチ以上投げるの?」「ラケットの色に決まりはあるの?」「最近ルールが変わったって本当?」——卓球を楽しんでいると、こんな疑問が次々と浮かんできませんか。
卓球のルールは、国際卓球連盟(ITTF)と日本卓球協会(JTTA)が定めています。しかし、細かな規則は意外と知られておらず、試合中にルール違反で失点してしまうケースも少なくありません。
この記事では、卓球協会が定める公式ルールを初心者にもわかりやすく徹底解説します。最新のルール変更点や、試合で役立つ実践的な知識まで網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。
卓球協会とは?ITTFとJTTAの役割を理解しよう
卓球のルールを語るうえで、まず知っておきたいのが卓球協会の存在です。国際的なルールと日本国内のルール、それぞれの制定機関を理解しましょう。
国際卓球連盟(ITTF)の役割
国際卓球連盟(ITTF)は、1926年に設立された卓球の国際統括団体です。本部はスイスのローザンヌにあり、2024年時点で227の加盟団体を擁しています。ITTFは世界選手権やワールドカップなどの国際大会を主催するとともに、卓球の公式ルール(Laws of Table Tennis)を制定しています。
オリンピック競技としての卓球もITTFのルールに基づいて行われており、すべての国際大会はこの規則に準拠しています。
日本卓球協会(JTTA)の役割
日本卓球協会(JTTA)は、1931年に設立された日本国内の卓球統括団体です。ITTFの加盟団体として、日本国内の大会運営やルールの普及活動を行っています。
JTTAはITTFのルールをベースにしつつ、日本国内の大会に適用される独自の細則や運用ガイドラインを設けています。たとえば、公認用具の認定制度や選手登録制度などがJTTA独自の取り組みです。
都道府県卓球協会と地域ルール
JTTAの下には各都道府県の卓球協会が存在します。地域の大会では、JTTA公式ルールに加えて、大会独自のローカルルールが適用されることがあります。たとえば、試合時間の制限や予選リーグの形式などは大会ごとに異なる場合があります。
大会に出場する際は、必ず大会要項を事前に確認することが大切です。
卓球の基本ルール|試合の進め方を完全解説
ここからは、卓球協会が定める基本的な試合ルールを詳しく見ていきましょう。
得点とゲームの仕組み
卓球の試合は、1ゲーム11点先取で行われます。10対10(デュース)になった場合は、2点差がつくまでゲームが続きます。
試合は通常、以下の形式で行われます。
- 一般的な大会:5ゲームマッチ(3ゲーム先取で勝利)
- 国際大会・全日本選手権:7ゲームマッチ(4ゲーム先取で勝利)
- 団体戦:3ゲームマッチや5ゲームマッチが大会により異なる
サーブのルール
サーブは卓球のルールの中でも最も細かく規定されている部分です。以下のルールを正確に理解しましょう。
- 手のひらを開いてボールを載せる:サーブ開始時、ボールは手のひら(フリーハンド)の上に静止させます。指を曲げてボールを隠す行為は違反です。
- ボールを16cm以上投げ上げる:ボールはほぼ垂直に16cm以上投げ上げなければなりません。これはボールの直径約10個分に相当します。
- 落下中に打球する:投げ上げたボールが落下してくる途中で打たなければなりません。上昇中に打つことは違反です。
- ボールを隠さない:サーブの瞬間、体や衣服でボールを相手から隠してはいけません。フリーハンドはボールを投げ上げた後、速やかにボールとネットの間の空間から外す必要があります。
- エンドラインより後方で打つ:サーブはエンドライン(台の端)より後方で打ちます。台の上で打つことはできません。
サーブは2本ずつ交替で行います。デュース時は1本ずつ交替になります。
レシーブとラリーのルール
レシーブ側は、相手のサーブが自分のコートにバウンドした後に打ち返します。レシーブ後のラリーでは、ボールが自分のコートにバウンドした後、相手コートに直接返球します。
ラリー中にボールがネットに触れて相手コートに入った場合は、有効な返球(ネットイン)として扱われ、ラリーは継続します。一方、サーブ時のネットインは「レット」となり、やり直しになります。
失点になるケース
以下の場合、相手に1点が与えられます。
- ボールを相手コートに返球できなかった場合
- ボールが台の外に出た場合
- ボールがネットを越えられなかった場合(サーブ時のネットインを除く)
- ボールが自分のコートに2回バウンドした場合
- ラケットを持っていない手(フリーハンド)で台に触れた場合
- 台を動かした場合
- 違法なサーブを行った場合
チェンジエンドと休憩
各ゲーム終了後にエンド(コート)を交替します。最終ゲームでは、どちらかが5点に達した時点でもエンドを交替します。
各ゲーム間には最大1分間の休憩が認められています。また、7ゲームマッチでは第6ゲーム終了後に、5ゲームマッチでは第4ゲーム終了後に、タオルで汗を拭く時間が与えられます。
ルールを正しく覚えるためには、公式ルールブックが参考になります。ルールブック以外にも、実際の練習でルールを意識することが大切です。練習用のボールとして、ニッタクの公認球「Jトップクリーン トレ球」はAmazonでも購入でき、協会公認球と同じ感覚で練習できるためおすすめです。
卓球協会が定めるラケット・用具のルール
卓球協会はラケットやボールなどの用具についても厳格なルールを定めています。用具違反は試合で失格になることもあるため、しっかり確認しましょう。
ラケットの規定
ラケットに関する主な規定は以下のとおりです。
- ブレード(木材部分)の厚さの85%以上は天然木でなければなりません。カーボンやグラスファイバーなどの特殊素材を使用することは認められていますが、あくまで補助的な素材に限られます。
- ラバーの色は片面が赤、もう片面が黒と決められています。以前は赤と黒以外にも議論がありましたが、2021年10月からITTFの規則変更により、片面は黒、もう片面は赤・青・緑・紫・ピンクのいずれかから選べるようになりました。ただし、JTTAの国内大会では依然として赤と黒が基本とされている場合が多いため、大会規定を確認してください。
- ラバーはITTF公認のものを使用する必要があります。公認ラバーにはITTFのロゴマークが印字されています。
- ラバーの厚さはスポンジを含めて最大4mmまでと定められています。
ボールの規定
公式試合で使用するボールには以下の規定があります。
- 直径:40mm(以前は38mmでしたが、2000年に変更されました)
- 重さ:2.7g
- 材質:プラスチック製(セルロイド製は2014年以降、国際大会では使用禁止になりました)
- 色:白またはオレンジ
- 星の数:公式試合では3スター(★★★)のITTF公認球を使用します
練習や公式試合に備えて、ITTF公認のボールを使うことをおすすめします。Amazonで購入できるバタフライ「スリースターボール G40+」は、国際大会でも採用実績があり、品質に定評があります。
服装の規定
意外と見落としがちなのが服装のルールです。
- ユニフォームはJTTA公認のものを着用する必要があります(公認マーク付き)。
- ボールの色と同じ色のシャツは着用できません。白いボールを使用する場合、白いシャツはNGです。
- 靴は卓球シューズが推奨されますが、体育館用のシューズであれば認められる場合もあります。
卓球用のユニフォームは種類が豊富ですが、必ずJTTA公認マークがあるものを選びましょう。AmazonではミズノやバタフライのJTTA公認ゲームシャツが多数販売されており、デザインも豊富です。
最新のルール変更点|2023年〜2024年の重要な更新
卓球のルールは定期的に見直されています。ここでは、近年の重要なルール変更をまとめました。
ラバーの色に関するルール変更(2021年〜)
前述のとおり、2021年10月からラバーの色の選択肢が拡大されました。これはテレビ中継での視認性向上や、選手の個性を表現する目的で導入されたものです。
具体的には、片面は従来どおり黒ですが、もう片面は赤に加えて青・緑・紫・ピンクが選べるようになりました。ただし、両面が明確に異なる色であることが条件です。
国内大会では主催協会の判断により、引き続き赤と黒のみとしている場合があります。大会前に必ず確認しましょう。
タイムアウト制度
各試合中、選手(またはベンチコーチ)は1回のタイムアウト(最大1分間)を取ることができます。この制度は以前から存在しますが、近年の大会では戦術的に非常に重要な場面で使われるケースが増えています。
タイムアウトは、相手の流れを止めたいときや、自分の戦術を立て直したいときに効果的です。ただし、1試合に1回しか使えないため、使うタイミングが勝敗を左右することもあります。
促進ルール(エクスペダイトシステム)
1つのゲームが10分を経過しても終了しない場合、促進ルールが適用されます。このルールでは、レシーバー側が13回返球に成功すると自動的にレシーバーの得点になります。
これは試合の長時間化を防ぐために設けられたルールで、カット型の選手同士の対戦などで適用されることがあります。促進ルールが一度適用されると、そのマッチの残りすべてのゲームで継続されます。
ボールに触れる手の規定変更
以前はラケットを持つ手の手首から先でボールを打てば有効とされていましたが、現行ルールではより厳密に「ラケットを持つ手の手首から先のラケット部分」で打球する必要があります。指に当たった場合は有効ですが、手首より上に当たった場合は失点となります。
試合で気をつけたいマナーとルール違反
ルールを知っていても、実際の試合ではマナーや審判対応が重要になります。ここでは、試合でよく起こるトラブルとその対処法を紹介します。
レットの判断
レット(ラリーのやり直し)は以下の場合に宣告されます。
- サーブがネットに触れて相手コートに入った場合
- レシーバーの準備ができていない状態でサーブが行われた場合
- 隣のコートからボールが転がってきた場合
- 審判が試合を中断した場合
大会によっては審判がつかない場合もあります。その際は両選手の合意でレットを判断します。紳士的な対応を心がけましょう。
セルフジャッジでのトラブル回避
審判なしの試合(セルフジャッジ)では、エッジボール(台の角に当たった球)やサイドラインの判定でトラブルが起きやすくなります。
基本的には打った側に有利な判定をするのがマナーです。つまり、自分のコート側で微妙な判定があった場合は、相手の得点として認めるのが一般的な慣行です。
イエローカード・レッドカード
卓球にもサッカーのようなカード制度があります。
| カードの種類 | 内容 | ペナルティ |
|---|---|---|
| イエローカード(警告) | 初回の違反行為に対する警告 | なし(注意のみ) |
| イエロー+レッドカード | 2回目の違反行為 | 相手に1点加算 |
| レッドカード×2枚 | 3回目以降の違反行為 | 相手に2点加算(都度) |
違反行為には、過度な声援や台を叩く行為、相手を威嚇する行為、故意にボールを壊す行為などが含まれます。
タオルで汗を拭くタイミング
タオルで汗を拭けるのは、両者の合計得点が6の倍数になったときと、ゲーム間の休憩時のみです。それ以外のタイミングで勝手にタオルを使うと、注意を受ける場合があります。
試合中のタオル使用には専用のタオルがあると便利です。Amazonで販売されているバタフライ公式スポーツタオルは、吸水性に優れた卓球専用タオルとして多くの選手に愛用されています。
ダブルスの特別ルール|シングルスとの違い
ダブルスにはシングルスにない独自のルールがあります。ペアで出場する方は必ず確認しておきましょう。
サーブの方向
ダブルスのサーブは、自分のコートの右半分から対角線上の相手コートの右半分に入れなければなりません。シングルスと違い、サーブのコースが限定されるため、戦術も大きく変わります。
交互に打つルール
ダブルスでは、ペアの2人が必ず交互にボールを打たなければなりません。同じ選手が連続して打つことはできず、これに違反すると失点になります。
このルールがあるため、ダブルスではフットワークとポジショニングが非常に重要になります。パートナーとの連携を意識した練習が欠かせません。
サーブ順の交替
ダブルスのサーブ順はやや複雑です。2ゲーム目以降は、前のゲームでレシーブしていた選手がサーバーとなり、前のゲームでサーバーのパートナーだった選手がレシーバーとなります。
具体的な例を挙げましょう。A・Bペア対C・Dペアの場合:
- 第1ゲーム:A→C→B→D の順でサーブ
- 第2ゲーム:C→B→D→A の順でサーブ
- 第3ゲーム:B→D→A→C の順でサーブ
このルールは慣れるまで混乱しやすいので、試合前にペアで確認しておくとよいでしょう。
初心者が覚えておくべきルール10選
ここまで詳しく解説してきましたが、最後に初心者が最低限押さえておくべきルールを10個にまとめます。
- 1ゲーム11点先取で、10-10になったら2点差がつくまで続く
- サーブは2本交替。デュース時は1本交替
- サーブ時にボールを16cm以上投げ上げる
- サーブ時にボールを体や手で隠さない
- ラケットのラバーは赤と黒(国内大会の場合)
- ラバーはITTF公認のものを使用する
- フリーハンドで台に触れると失点
- サーブのネットインはレット(やり直し)
- ラリー中のネットインは有効
- タオルは合計得点が6の倍数のときに使用可能
これらのルールを覚えておくだけでも、試合でのミスを大幅に減らすことができます。
初心者の方がルールを学びながら上達するには、適切な用具選びも重要です。Amazonで販売されているバタフライ「張本智和 2000」は、初心者から中級者向けの入門用ラケットとして人気があり、ラバーが最初から貼られているため、すぐに練習を始められます。
まとめ|卓球協会のルールを正しく理解して試合に臨もう
卓球協会が定めるルールは細かい部分まで規定されていますが、正しく理解することで試合をより楽しむことができます。最後に、この記事の要点を整理します。
- 卓球のルールはITTF(国際)とJTTA(日本)が制定しており、大会ごとに細則が異なる場合がある
- サーブは16cm以上投げ上げ、ボールを隠さず、エンドラインより後方で打つ
- 1ゲーム11点先取、サーブは2本交替が基本
- ラケットのラバーは公認品を使用し、色は赤と黒(国内大会の場合)
- ボールはプラスチック製40mm、重さ2.7gが公式規格
- 2021年からラバーの色の選択肢が拡大された
- 促進ルール(10分経過)やタイムアウト制度など、試合運営に関するルールも重要
- ダブルスでは交互打ち、サーブの方向制限、サーブ順の交替がある
- セルフジャッジでは紳士的な判定を心がける
ルールを正しく理解し、公認用具を使用して、フェアプレーの精神で卓球を楽しみましょう。不明な点があれば、所属する地域の卓球協会に問い合わせることをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
卓球のサーブで何センチ以上ボールを投げ上げる必要がありますか?
卓球協会のルールでは、サーブ時にボールをほぼ垂直に16cm以上投げ上げる必要があります。これはボールの直径(約40mm)のおよそ4倍に相当します。投げ上げが不十分だと違反サーブとして失点になる場合があります。
卓球のラケットのラバーの色に決まりはありますか?
ITTFの規則では、片面は黒、もう片面は赤・青・緑・紫・ピンクのいずれかを使用できます。ただし、日本国内の大会(JTTA主催)では赤と黒の組み合わせが基本とされている場合が多いため、大会要項を確認してください。
卓球の試合中にタオルで汗を拭けるタイミングはいつですか?
タオルで汗を拭けるのは、両選手の合計得点が6の倍数になったとき(6点ごと)と、ゲーム間の休憩時のみです。それ以外のタイミングで勝手にタオルを使用すると、審判から注意を受けることがあります。
卓球の促進ルール(エクスペダイトシステム)とは何ですか?
促進ルールとは、1ゲームが10分を経過しても終了しない場合に適用される特別ルールです。適用後はサーブが1本交替となり、レシーバー側が13回返球に成功すると自動的にレシーバーの得点になります。試合の長時間化を防ぐ目的で設けられています。
ダブルスのサーブはシングルスとどう違いますか?
ダブルスのサーブは、自分のコートの右半分から対角線上にある相手コートの右半分に入れなければなりません。シングルスではコート全面にサーブできますが、ダブルスではコースが制限されます。また、ペアの2人が必ず交互にボールを打つルールもダブルス特有です。
卓球の試合でフリーハンドが台に触れたらどうなりますか?
ラリー中にフリーハンド(ラケットを持っていない方の手)が台に触れると、即座に失点となります。これは身体の一部で台を動かしたり、バランスを取るために台を利用することを防ぐためのルールです。肘や腕が触れた場合も同様に失点になります。
卓球協会への選手登録は必要ですか?
JTTAが主催・公認する公式大会に出場するためには、日本卓球協会への選手登録が必要です。登録は所属する都道府県の卓球協会を通じて行います。登録費用は都道府県によって異なりますが、一般的に年間数千円程度です。地域のオープン大会では登録が不要な場合もあります。




