卓球の公式ルールとは?まず知っておきたい基本情報
卓球を始めたばかりの方や、久しぶりに試合に出る方にとって、公式ルールは意外と複雑に感じるものです。「サーブはどう打てばいいの?」「何点先取で勝ちなの?」「ダブルスのルールがよくわからない」——こうした疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、国際卓球連盟(ITTF)および日本卓球協会(JTTA)が定める公式ルールを、初心者の方でも理解できるようにわかりやすく解説します。試合で恥をかかないために、そして正しいルールを知ってもっと卓球を楽しむために、ぜひ最後までお読みください。
卓球の公式ルールは、国際卓球連盟(ITTF)が制定する「Laws of Table Tennis」が基本です。日本国内の大会では、日本卓球協会(JTTA)がこのルールに準拠した競技規則を採用しています。近年では2021年や2023年にも細かなルール改正が行われており、最新情報を把握しておくことが大切です。
卓球の試合形式の種類
公式ルールにおける卓球の試合形式は、大きく分けて以下の通りです。
- シングルス:1対1で行う個人戦
- ダブルス:2対2で行うペア戦
- 混合ダブルス(ミックスダブルス):男女ペアで行うダブルス
- 団体戦:複数の選手がチームとして戦う形式
それぞれの形式ごとに細かなルールが定められています。以下のセクションで、各項目を詳しく見ていきましょう。
得点・ゲーム・マッチの公式ルールを徹底解説
卓球の試合の基本的な流れを理解するうえで、最も重要なのが得点・ゲーム・マッチに関するルールです。
1ゲームは11点先取
卓球の公式ルールでは、1ゲーム(セット)は11点先取で勝利となります。かつては21点先取でしたが、2001年のルール改正により11点制に変更されました。
ただし、10対10(デュース)になった場合は、2点差がつくまで試合が続きます。例えば、12対10、13対11などで決着がつきます。
マッチの勝利条件
公式大会では、以下のようにマッチ(試合全体)のゲーム数が設定されることが一般的です。
| 大会レベル | マッチ形式 | 勝利条件 |
|---|---|---|
| 国際大会・全日本選手権 | 7ゲームマッチ | 4ゲーム先取 |
| 一般的な公式大会 | 5ゲームマッチ | 3ゲーム先取 |
| 地区予選・ジュニア大会 | 5ゲームマッチまたは3ゲームマッチ | 3ゲームまたは2ゲーム先取 |
大会要項に明記されているため、出場前に必ず確認しましょう。
サービス(サーブ)の交代
サーブは2本交代制です。各選手が2本ずつ交互にサーブを打ちます。ただし、デュース(10対10)以降は1本交代になります。この切り替えを忘れてしまう初心者は多いので、注意してください。
チェンジエンド(コート交替)
ゲーム間では必ずエンド(コート側)を交替します。また、最終ゲーム(5ゲームマッチなら第5ゲーム)では、どちらかの選手が5点に達した時点でもエンドを交替します。
サーブの公式ルール|違反しやすいポイントを詳しく解説
卓球の公式ルールの中でも、サーブに関するルールは最も細かく、かつ違反しやすい部分です。試合で審判からフォルト(違反)を取られないよう、正確に理解しておきましょう。
サーブの基本手順
- ボールをフリーハンド(ラケットを持っていない方の手)の開いた手のひらの上に静止させる
- ボールをほぼ垂直に16cm以上投げ上げる
- ボールが落ちてくる途中で打球する(上昇中に打ってはいけない)
- ボールは自分のコート側にワンバウンドしてからネットを越え、相手コート側にバウンドする
サーブで違反になるケース
- 手のひらを開いていない:指を曲げてボールを握った状態からのサーブは違反です
- 16cm未満のトス:審判がトスの高さが不十分と判断した場合、フォルトになります
- ボールを体や服で隠す:サーブの瞬間に、ボールがレシーバーから見えない状態を作ることは禁止されています。2002年のルール改正で厳格化されました
- トスが垂直でない:斜めに投げ上げるサーブは違反です
- テーブルの下での打球:打球ポイントはテーブルの天面(ネット上端の高さ)より上でなければなりません
特に「ボールを隠さない」というルールは、初級者から中級者の試合で頻繁に指摘されるポイントです。サーブを出す瞬間に、フリーハンドをすぐにどかすことを意識しましょう。
サーブがネットに触れた場合(レット)
サーブしたボールがネットに触れてから相手コートに入った場合は「レット」となり、得点にはならずサーブのやり直しとなります。レットの回数に制限はありません。何度でもやり直しが可能です。
卓球のサーブ練習には、専用のサーブ練習機が効果的です。自宅でも正しいトスの高さとフォームを身につけることができます。
ラリー中の公式ルール|得点と失点の判定基準
サーブが正しく行われた後のラリー中にも、さまざまなルールが適用されます。どのような場合に得点・失点となるのかを正確に理解しておきましょう。
得点(ポイント)が認められるケース
以下の場合、相手にポイントが与えられます(つまり自分の失点です)。
- 返球が相手コートに入らなかった(ネットミス、オーバーミス、サイドアウト)
- ボールが自分のコートに2回バウンドした(返球できなかった)
- ボールをラケット以外の体や衣服で打った
- フリーハンド(ラケットを持っていない手)がテーブルの天面に触れた
- 自分の体や衣服がネットやネットの支柱に触れた
- テーブルを動かした
- ダブルスで打順を間違えた
エッジボールとサイドの判定
卓球特有のルールとして、エッジボールがあります。テーブルの天面の端(エッジ)にボールが当たった場合は有効な返球として認められます。一方、テーブルの側面に当たった場合はアウトです。
この判定は非常に微妙な場合があり、公式大会では審判の判断に従うことになります。エッジボールが決まったときは、相手に対して手を挙げて軽く謝意を示すのがマナーとされています。
ラケットの持ち替え
ラリー中にラケットを持ち替えることは、公式ルールでは禁止されていません。ただし、実際に試合中に持ち替える選手はほとんどいません。
ボディショット
相手が打った球が自分の体に直接当たった場合(テーブルにバウンドせずに)は、自分のポイントになります。ボールがテーブルに入る前に体に当たったということは、テーブルを通過する可能性があったと判断されるためです。ここは勘違いしやすいポイントなので要注意です。
ダブルスの公式ルール|シングルスとの違いを整理
ダブルスにはシングルスにはない独自のルールがいくつか存在します。ペアで出場する方は必ず確認しておきましょう。
打球順(ローテーション)
ダブルスでは、パートナーと交互に打球しなければなりません。これが最大の特徴です。
例えば、A・BペアとC・Dペアが対戦する場合、Aがサーブを打ち、Cがレシーブし、次にBが打ち、Dが返す——という順序が固定されます。この順番を間違えた場合は即座に失点となります。
サーブのコース制限
ダブルスのサーブは、自分のコートの右半面から対角線上の相手コートの右半面にバウンドさせなければなりません。シングルスではコースの制限はありませんが、ダブルスではこの対角線ルールが厳密に適用されます。
サーブとレシーブの交代
ダブルスのサーブ交代は以下のように行われます。
| 順番 | サーバー | レシーバー |
|---|---|---|
| 第1巡 | A | C |
| 第2巡 | C | B |
| 第3巡 | B | D |
| 第4巡 | D | A |
ゲームが変わるごとにレシーバー側がレシーバーの順番を入れ替えることができます。この仕組みは最初は混乱しがちですが、試合経験を重ねると自然に覚えられます。
最終ゲームのチェンジエンド時の注意
最終ゲームでどちらかが5点に達してチェンジエンドする際、レシーブ側はレシーバーを交替します。これは見落としやすいルールなので特に注意してください。
ダブルスの練習では、パートナーとの連携が重要です。練習用のマルチボールを使って、ローテーションの動きを体に染み込ませましょう。Amazonでは多球練習用のプラスチックボールがセットでお得に購入できます。
用具に関する公式ルール|ラケット・ラバー・ボールの規定
卓球の公式ルールでは、使用する用具にも厳密な規定があります。公式大会に出場するなら必ず把握しておく必要があります。
ラケットの規定
- ラケットのブレード(木材部分)は85%以上が天然木でなければならない
- 大きさ、形状、重さに制限はない(ただし平らで硬くなければならない)
- 片面は赤色、もう片面は黒色のラバーを貼る必要がある(2021年10月以降、赤・黒に加えて青・緑・紫・ピンクも使用可能になりましたが、両面が異なる色であることが条件です)
ラバーの規定
- ラバーはITTFの公認ラバーリスト(LARC)に掲載されているものを使用しなければならない
- ラバーの厚さはスポンジを含めて最大4.0mm
- ラバーはブレードの端まで貼られ、はみ出しは2mm以内
- 表面が著しく損傷しているラバーは使用禁止
ボールの規定
- 直径40mm(40mm+と表記されることもある)
- 重さ2.67〜2.77g
- 素材はプラスチック製(以前のセルロイド製は2014年以降段階的に廃止)
- 色は白色またはオレンジ色
- 公式大会ではITTF公認の3スターボールが使用される
ラケット検査について
公式大会では、試合前にラケット検査が行われることがあります。以下の項目がチェックされます。
- ラバーがITTF公認リストに掲載されているか
- ラバーの色が規定通りか
- ラバーの貼り方が規定に適合しているか
- 補助剤(ブースター)などの不正な加工がないか
特に初めて公式大会に出場する方は、事前にラケットの状態を確認しておくことをおすすめします。ラバーが古くなっている場合は、公認ラバーに貼り替えておきましょう。
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知っておきたい最新のルール改正と注意点
卓球のルールは数年ごとに細かな改正が行われています。ここでは、近年の主な改正点をまとめます。
ラバーの色に関する改正(2021年)
2021年10月より、ラバーの色の選択肢が広がりました。従来は赤と黒の2色のみでしたが、青・緑・紫・ピンクも使用可能になりました。ただし、両面は必ず異なる色でなければなりません。これにより、選手の個性を表現できる幅が広がりました。
タオル使用のタイミング(2023年改正)
試合中にタオルで汗を拭けるタイミングにも規定があります。両者の合計得点が6の倍数のときに、短時間のタオル休憩が認められています。それ以外のタイミングで長時間タオルを使うことは、遅延行為とみなされる場合があります。
促進ルール(タイムリミット制)
1ゲームが10分経過しても終了しない場合(両者の合計得点が18点以上の場合を除く)、促進ルールが適用されます。促進ルールでは、以下のように試合が進行します。
- レシーバーが13回の返球に成功した場合、レシーバーのポイントとなる
- サーブは1本交代
このルールはカット主戦型(守備的なプレースタイル)の選手同士の試合で適用されることが多く、試合が長引くのを防ぐために設けられています。
ハンドタオルの規定
2019年以降、大きな大会ではテーブル上にタオルを置くことが禁止されています。タオルは指定された場所(椅子の上やフェンス付近)に置かなければなりません。
コーチングに関するルール
ゲーム間の休憩時にコーチからアドバイスを受けることは認められています。ただし、ラリー中のコーチングは原則として禁止されています。2022年以降、一部の大会ではベンチからの声かけについて厳しく取り締まるケースが増えています。
試合で役立つマナーと審判の役割
公式ルールだけでなく、試合におけるマナーや審判の役割を理解しておくことも、気持ちよくプレーするために重要です。
試合前後のマナー
- 試合前に握手をする(または軽く会釈する)
- 試合後も勝敗にかかわらず握手や挨拶をする
- エッジボールやネットインで得点した場合は手を挙げて謝意を示す
- ガッツポーズは適度に。相手の目の前での過度な喜びの表現は避ける
イエローカード・レッドカード
公式大会では、審判が以下の場合にカードを提示することがあります。
| カード | 対象行為 | ペナルティ |
|---|---|---|
| イエローカード | 遅延行為、暴言、用具を投げるなど | 警告 |
| イエロー+レッドカード | イエローカード後の再度の違反 | 相手に1点 |
| レッドカード | 重大な違反行為 | 相手に2点または失格 |
感情的になってラケットをテーブルに叩きつけるなどの行為は、即座にカードの対象となります。フェアプレーの精神を常に心がけましょう。
審判の役割
公式大会では、主審1名と副審1名が配置されるのが基本です。主審は得点のコール、サーブの判定、ルール違反の指摘を行います。副審はエッジボールやサイドラインの判定を補助します。選手は審判の判定に対して異議を申し立てることはできますが、最終的な判断は大会審判長(レフェリー)に委ねられます。
試合に集中するためには、適切な卓球シューズの着用も大切です。公式大会では運動靴の着用が義務付けられており、滑りにくいソールのシューズを選ぶことで、フットワークが安定します。Amazonではミズノ ウエーブドライブやバタフライ レゾラインシリーズなどの人気卓球シューズが購入可能です。
団体戦の公式ルール|個人戦との違い
団体戦には独自のフォーマットがあり、大会によってルールが異なる場合があります。ここでは代表的な形式を紹介します。
世界選手権方式(5試合3勝制)
世界選手権やオリンピックの団体戦で採用される方式です。
- 第1試合:シングルス(A対X)
- 第2試合:シングルス(B対Y)
- 第3試合:ダブルス(C+A or B対Z+X or Y)
- 第4試合:シングルス(A対Y)
- 第5試合:シングルス(B対X)
3勝した時点でそのチームの勝利となり、残りの試合は行いません。
全日本方式(5試合3勝制・シングルスのみ)
全日本選手権の団体戦などで採用される形式です。5試合すべてがシングルスで行われます。オーダー(出場順)の読み合いが勝敗を左右する戦略的な要素が魅力です。
中学・高校の大会方式
中学校や高校の部活動の大会では、地域によって異なりますが、シングルス4試合+ダブルス1試合の5試合制や、シングルス3試合+ダブルス1試合の4試合制が一般的です。
団体戦ではチームワークが重要です。ベンチに座っている選手の応援やアドバイスがチーム全体の士気に影響します。応援のマナーも守りながら、チーム一丸となって試合に臨みましょう。
まとめ|卓球の公式ルールをマスターして試合を楽しもう
卓球の公式ルールは細かな部分まで定められていますが、基本的なポイントを押さえておけば安心して試合に臨めます。この記事の要点を整理しておきましょう。
- 1ゲームは11点先取、デュースは2点差がつくまで継続
- サーブは2本交代が基本、デュース以降は1本交代
- サーブは手のひらを開いて16cm以上トスし、ボールを隠してはいけない
- ダブルスでは交互に打球し、サーブは対角線ルールが適用される
- ラケットは両面異色のITTF公認ラバーを貼る必要がある
- 2021年以降、ラバーの色は赤・黒以外に青・緑・紫・ピンクも選択可能
- 促進ルールは10分経過で適用、レシーバーの13回返球でポイント
- エッジボールは有効、テーブル側面はアウト
- マナーとフェアプレーを守ることが、卓球を楽しむ上で最も大切
正しいルールの知識は、試合での自信につながります。ぜひこの記事を参考に、公式大会でのプレーを楽しんでください。練習用具をそろえて日々の練習に取り組むことも上達への近道です。Amazonでは、バタフライの卓球セットやニッタクのラバークリーナーなど、メンテナンス用品も手軽に購入できますので、ぜひチェックしてみてください。
よくある質問(FAQ)
卓球の公式ルールで1ゲームは何点先取ですか?
卓球の公式ルールでは、1ゲーム(セット)は11点先取です。ただし、10対10(デュース)になった場合は2点差がつくまで続きます。以前は21点制でしたが、2001年に11点制に変更されました。
卓球のサーブで違反になるのはどんな場合ですか?
主な違反には、手のひらを開かずにボールを握った状態でのトス、16cm未満の低いトス、ボールを体や服で隠す行為、斜めにトスを投げ上げる行為、テーブルの天面より低い位置での打球などがあります。特にボールを隠さないルールは厳しくチェックされます。
ダブルスのサーブにはどんなルールがありますか?
ダブルスのサーブは、自分のコートの右半面にバウンドさせてから、対角線上の相手コートの右半面にバウンドさせなければなりません。シングルスにはないコース制限があるのがダブルスの特徴です。また、打球順(ローテーション)も厳守する必要があります。
卓球の公式大会で使用できるラケットの規定は何ですか?
ラケットのブレードは85%以上が天然木で、平らで硬い必要があります。ラバーはITTF公認リストに掲載されたものを使用し、両面が異なる色でなければなりません。従来は赤と黒のみでしたが、2021年以降は青・緑・紫・ピンクも使用可能です。ラバーの厚さはスポンジを含めて最大4.0mmです。
卓球の促進ルールとは何ですか?
促進ルールは、1ゲームが10分経過しても終了しない場合(両者の合計得点が18点以上の場合を除く)に適用される特別ルールです。レシーバーが13回の返球に成功するとレシーバーのポイントとなり、サーブは1本交代になります。試合の長時間化を防ぐために設けられています。
エッジボールは有効ですか?それともアウトですか?
テーブルの天面の端(エッジ)にボールが当たった場合は有効な返球として認められます。一方、テーブルの側面に当たった場合はアウト(無効)です。エッジボールで得点した場合は、相手に手を挙げて謝意を示すのがマナーとされています。
卓球のラバーの色は赤と黒以外も使えますか?
はい、2021年10月のルール改正により、赤と黒に加えて青・緑・紫・ピンクも使用できるようになりました。ただし、ラケットの両面は必ず異なる色のラバーを貼らなければなりません。大会によっては従来の赤・黒のみを指定している場合もあるため、出場する大会の要項を事前に確認することをおすすめします。




