はじめに:なぜ「握り方」が重要なのか?
卓球を始める上で、ラケットの「握り方(グリップ)」は、すべての技術の土台となる最も重要な要素です。正しい握り方は、ボールコントロールの精度を高め、威力のあるショットを可能にし、さらには怪我の予防にも繋がります。一方で、自己流の不適切な握り方は、上達を妨げるだけでなく、手首や肘に負担をかける原因にもなり得ます。
この記事では、卓球の主要なグリップである「シェークハンド」と「ペンホルダー」の2種類について、それぞれの特徴、正しい握り方、メリット・デメリットを徹底的に解説します。初心者の方がどのグリップから始めるべきか、そして自分に最適なグリップを見つけるためのヒントまで、網羅的にご紹介します。この記事を参考に、あなたにぴったりの握り方を見つけ、卓球のパフォーマンスを向上させましょう。
主なグリップの種類:シェークハンドとペンホルダー
卓球のラケットの握り方は、大きく分けて「シェークハンド」と「ペンホルダー」の2種類に分類されます。それぞれに全く異なる特徴があり、どちらを選ぶかによってプレースタイルも大きく変わってきます。
シェークハンドは攻守のバランスに優れ、現代卓球の主流となっています。一方、ペンホルダーは手首の自由度が高く、特にフォアハンドや台上技術で強みを発揮します。どちらが優れているというわけではなく、自身の目指すプレースタイルや身体的特徴に合わせて選ぶことが重要です。(出典:たくとれ)
シェークハンドが全体的にバランスが取れているのに対し、ペンホルダーは回転のかけやすさや台上プレーで際立った特徴を持っていることがわかります。ここではシェークハンドラケットの解説を行います。
シェークハンドグリップの徹底解説
シェークハンドは、その名の通り「握手(Shake hands)」をするようにラケットを握るスタイルです。フォアハンドとバックハンドの両面を使いやすく、攻守のバランスが取れているため、現代卓球では最もポピュラーなグリップとなっています。多くのプロ選手が採用しており、初心者から上級者まで幅広く対応できるのが魅力です。
基本的な握り方:5つのポイント
シェークハンドの基本は、自然でリラックスした握り方を身につけることです。以下の5つのポイントを意識してみましょう。
- 握手をするように持つ:まず、握手をするような手の形を作り、親指と人差し指の間の「V字」の部分にブレードの側面がフィットするようにラケットを差し込みます。
- 人差し指の位置:人差し指はバック面の縁に沿って自然に伸ばします。これにより、ラケット面の角度が安定し、特にバックハンドのコントロールが向上します。
- 親指の位置:親指はフォア面のグリップの付け根あたりに軽く添えます。強く曲げたり、伸ばしすぎたりしないように注意しましょう。
- 残りの3本の指:中指、薬指、小指の3本でグリップを軽く包み込むように握ります。これらの指で強く握りしめるのではなく、親指と人差し指でラケットを支えるのが基本です。
- 握る力はごく軽く:ラケットが手からすっぽ抜けてしまうくらいの弱い力で握るのが理想です。力を入れすぎると手首の動きが硬くなり、しなやかなスイングの妨げになります。
握りのバリエーションと特徴
基本の握り方をマスターしたら、プレースタイルに合わせて微調整を加えることで、さらに技術の幅が広がります。主に「深さ」と「角度」の2つの軸でバリエーションがあります。
- 浅い握り(Shallow Grip):グリップを浅く握り、手首の可動域を広げます。台上技術や繊細なボールタッチがしやすくなりますが、強いボールに対して押し負けやすくなる側面もあります。
- 深い握り(Deep Grip):グリップを深く握り込み、ラケットをしっかりと固定します。力強い打球が可能になりますが、手首が使いにくくなるため、細かい技術には不向きです。
- フォアハンドグリップ:親指側に少しラケットを傾けて握ります。フォアハンドが打ちやすくなりますが、バックハンドを打つ際には手首をより大きく返す必要があります。
- バックハンドグリップ:人差し指側に少し傾けて握ります。バックハンドが非常に打ちやすくなりますが、フォアハンドの対応がやや窮屈になります。
トップ選手でも、ラリー中にこれらの握りを微妙に使い分けることがあります。まずはバランスの取れた基本の握り方を身につけ、徐々に自分に合った形を見つけていくのが良いでしょう。
シェークハンドのメリット・デメリット
- メリット:
- 攻守のバランスが良い:フォア・バック両面で安定した技術を繰り出しやすい。
- バックハンドが打ちやすい:ペンホルダーに比べて、バックハンド系の技術(ブロック、ドライブなど)が自然な体勢で打ちやすい。
- 初心者でも直感的:握手をする形なので、初めてでも違和感なく握りやすい。
- デメリット:
- 手首の自由度が低い:ペンホルダーに比べ手首の可動域が狭いため、サーブや台上での細かい技術で工夫が必要になることがある。
- 体の中心(ミドル)に来たボールの処理が難しい:フォアとバックの切り替えが瞬時に求められるため、ミドル処理は弱点になりやすい。
おすすめのシェークハンドラケット
シェークハンドラケットは種類が豊富です。初心者向けにはコントロール性能が高いもの、上級者向けには特殊素材を使用した反発力が高いものが人気です。以下に代表的なモデルをいくつか紹介します。
- バタフライ 張本智和 インナーフォース ALC:インナーファイバー仕様でボールを掴む感覚に優れ、幅広いレベルの選手に人気。張本智和選手の使用モデルとしても有名です。
- バタフライ ティモ・ボル ALC:長年世界トップで活躍するティモ・ボル選手モデル。攻撃力と安定性のバランスが取れた、特殊素材ラケットの定番です。
- Nittaku ファスターク G-1(ラバー):ラケットではありませんが、非常に人気の高いラバーです。高いグリップ力とスピード性能で、多くのトップ選手に愛用されています。




