卓球ラケットの色にはルールがある?知らないと試合で失格も
「卓球のラケットって、なぜ赤と黒なの?」「ブレードの色は自由に選べるの?」――こんな疑問を持ったことはありませんか?実は卓球ラケットの色には、国際卓球連盟(ITTF)が定める明確なルールがあります。このルールを知らないまま試合に出ると、最悪の場合は失格になる可能性もあるのです。
この記事では、卓球ラケットの色に関するルール・規定を徹底的に解説します。2021年の大幅なルール変更の内容、ブレード(木材部分)の色の自由度、そしてラケット選びで色にこだわるメリットまで、初心者から中級者まで役立つ情報をまとめました。ぜひ最後まで読んで、正しい知識を身につけてください。
卓球ラケットの色に関する基本ルールを解説
まず、卓球ラケットの色のルールについて基本から確認しましょう。卓球のルールを管轄するのは国際卓球連盟(ITTF)です。日本国内では日本卓球協会(JTTA)がITTFのルールに準拠した規定を設けています。
ラバーの色は「赤」と「黒」が基本
卓球ラケットには表と裏の両面にラバーを貼りますが、この2枚のラバーは異なる色でなければならないというルールがあります。長年にわたり、使用が認められていた色は「赤」と「黒」の2色のみでした。
これは相手選手や審判が、ラケットのどちら側で打球したかを明確に判別するための規定です。たとえば表面に攻撃的な裏ソフトラバー、裏面に変化の大きい粒高ラバーを貼っている場合、色が同じだとどちらの面で打ったかわかりにくくなります。フェアプレーの観点から、この「異なる色」ルールが設けられているのです。
2021年のルール変更で色の選択肢が拡大
卓球界に大きな変化が訪れたのは2021年10月のことです。ITTFはラバーの色に関する規定を改定し、赤と黒に加えて新たな色のラバーが使用可能になりました。具体的には、ピンク、バイオレット、グリーン、ブルーなどの色が認められるようになったのです。
ただし、重要な条件があります。
- 片面は必ず黒であること
- もう片面は赤またはITTFが承認したカラーラバーであること
- 2枚のラバーが明確に異なる色であること
つまり「両面とも黒以外」という組み合わせは認められていません。必ず一方は黒で、もう一方に赤やカラーラバーを使うという形になります。この点を間違えると公式試合で使用できませんので注意してください。
ブレード(木材部分)の色に規定はある?
ラケットのブレード、つまりラバーを貼る木材部分の色については、明確な色の規定はありません。ただし、ラバーを貼っていない部分(グリップやサイドテープを含む)が「相手を惑わすような光沢や反射を持たないこと」という暗黙の基準はあります。
多くのラケットは木目を活かしたナチュラルカラーですが、特殊素材を使ったラケットではカーボン繊維の黒っぽい色や、ブルーファイバーのような独特の色合いが見られます。これらはすべてルール上問題ありません。
なぜ卓球ラバーは赤と黒だったのか?歴史的背景
卓球ラバーの色が赤と黒に限定されていた背景には、興味深い歴史があります。
1983年以前は「同色ラバー」が許されていた
実は1983年以前の卓球界では、両面に同じ色のラバーを貼ることが許されていました。当時の選手たちは、表面と裏面にまったく性質の異なるラバーを貼りながら、同じ色にすることで相手にどちらの面で打っているかわからなくする戦術を使っていました。
特に有名なのは、中国選手が両面同色のラケットをくるくると回転させながら打球する「反転打法」です。この戦術はあまりにも対応が困難で、公平性に問題があるとされました。
1983年のルール改定で「異色」が義務化
こうした問題を受けて、1983年にITTFは「ラケットの両面は異なる色でなければならない」というルールを制定しました。さらに1986年には、使用できる色を「赤と黒」の2色に限定。以降約35年間、この赤と黒のルールが卓球界のスタンダードとなったのです。
2021年のカラーラバー解禁の理由
では、なぜ2021年にカラーラバーが解禁されたのでしょうか。主な理由は以下の通りです。
- 卓球の視覚的な魅力の向上:テレビやネット配信で観戦する際、カラフルなラバーは視覚的に映えます
- マーケティングの活性化:メーカーが新しい色のラバーを開発・販売することで市場が活性化します
- 個性の表現:選手が自分のスタイルに合った色を選べるようになります
ITTFは卓球競技の人気拡大を目指し、よりエンターテインメント性の高い競技にするための施策の一つとしてカラーラバーを認可しました。
カラーラバーの種類と選び方【2024年最新】
カラーラバー解禁から数年が経ち、各メーカーから魅力的なカラーバリエーションが登場しています。ここでは、代表的なカラーラバーとその選び方をご紹介します。
主要メーカーのカラーラバーラインナップ
2024年現在、主要メーカーが発売しているカラーラバーには以下のようなものがあります。
| メーカー | ラバー名 | 対応カラー | 特徴 |
|---|---|---|---|
| バタフライ | テナジー05 | ピンク | 回転性能に優れた人気ラバーのカラー版 |
| バタフライ | ディグニクス09C | ピンク | 粘着テンション系の最高峰 |
| ニッタク | ファスタークG-1 | ブルー | 安定感とスピードを両立 |
| XIOM | ヴェガシリーズ | ブルー | コスパに優れた人気シリーズ |
| ヤサカ | ラクザシリーズ | バイオレット | 上級者向けの高性能ラバー |
カラーラバーの性能は、基本的に同じ銘柄の赤・黒バージョンと同一とされています。色を変えたからといってラバーの性能が変わるわけではありませんので、安心して好みの色を選んでください。
カラーラバーを選ぶ際の注意点
カラーラバーを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 公認マーク(ITTF/JTTA)の確認:カラーラバーでもITTFまたはJTTAの公認マークが入っていなければ公式試合で使用できません
- 片面は必ず黒にする:前述の通り、もう片面は必ず黒でなければなりません
- 在庫状況の確認:カラーラバーは赤・黒に比べて生産数が少ない場合があります。人気色はすぐに品切れになることもあります
- 大会ローカルルールの確認:地域の小さな大会では、カラーラバーに対応していない場合がまれにあります。事前に確認しましょう
Amazonで手軽に購入できるカラーラバーとして、バタフライの「テナジー05」ピンクバージョンは非常に人気があります。回転量・スピード・コントロールのバランスに優れ、カラーラバー入門にも最適です。また、コストパフォーマンスを重視するなら、XIOMの「ヴェガヨーロッパ」ブルーもおすすめです。
ラケットの色と見た目にこだわるメリット
「色なんて見た目だけの問題でしょ?」と思う方もいるかもしれません。しかし、ラケットの色や見た目にこだわることには、実際にいくつかのメリットがあります。
モチベーションの向上
スポーツにおいて、道具への愛着はモチベーションに直結します。自分の好きな色のラバーを使っていると、練習するたびに気分が上がります。特にジュニア選手や趣味で卓球を楽しむ方にとって、ラケットの見た目は非常に重要な要素です。
心理学的にも、自分が気に入った道具を使うことでパフォーマンスが向上するという研究結果があります。いわゆる「プラシーボ効果」に近いものですが、実際に試合での自信にもつながるのです。
個性の表現と識別のしやすさ
チーム練習や大会の際、同じラケットケースに入った似たようなラケットが並ぶことがあります。カラーラバーを使っていれば自分のラケットを一目で識別できます。取り違えのリスクも減り、実用面でもメリットがあるのです。
また、SNSで自分のラケットを紹介する際にも、カラフルなラバーは映えます。卓球仲間との話題づくりにもなりますよ。
相手への心理的効果
試合前にラケット交換をする場面で、見慣れないカラーラバーは相手に少なからず心理的インパクトを与えます。「あの色のラバーは何だろう?」と相手が意識することで、わずかながら有利に働く場合もあります。
もちろん、これは副次的な効果であり、実力が伴ってこその話です。しかし、接戦の場面では小さな心理的優位が結果を左右することもあります。
ラケットのブレード色と特殊素材の関係
ラバーの色だけでなく、ラケットのブレード(木材部分)の色にも注目してみましょう。ブレードの色は使用されている素材によって異なり、見た目だけでなく性能にも深く関わっています。
木材の種類による色の違い
卓球ラケットに使われる木材は複数の種類があり、それぞれ異なる色合いを持っています。
| 木材名 | 色の特徴 | 性能的な特徴 |
|---|---|---|
| 桧(ヒノキ) | 明るい黄白色 | 日本式ペンに多用。弾みが良く打球感が柔らかい |
| コト | 薄い茶色 | 表板に多用。適度な硬さと弾みを持つ |
| リンバ | クリーム色 | 中心材に多用。軽量で衝撃吸収性が高い |
| アユース | 白っぽい色 | 軽量な添え板として使用。コントロール性に優れる |
| ウォールナット | 濃い茶色 | 硬質で重め。パワーのある打球が出る |
単板ラケット(1枚の板でできたラケット)は木材の色がそのまま見えるため、木の種類が一目でわかることもあります。合板ラケットの場合は側面から複数の層が見え、異なる色のストライプ模様が美しいデザインとなっています。
特殊素材によるブレードカラーの変化
現代の卓球ラケットには、木材だけでなくカーボンやガラス繊維などの特殊素材が挟み込まれることがあります。これらの素材はブレードの色に大きな影響を与えます。
- カーボン(黒色):ラケットの側面に黒い層が見えるのが特徴。高い弾性とスピードを実現
- アリレートカーボン(黒色):バタフライの独自素材。しなりを残しつつスピードアップ
- ZLカーボン(黒色):バタフライのハイエンド素材。軽量かつ高弾性
- ブルーファイバー(青色):ビクタスなどが採用。側面に青い層が入り見た目も美しい
- ケブラー(黄色):防弾チョッキにも使われる素材。金色に近い層が特徴的
ラケットの側面を見て、特殊素材の色を確認するのも卓球の楽しみの一つです。Amazonで人気のバタフライ「インナーフォースレイヤーZLC」は、側面に美しい黒色のZLカーボン層が見え、性能だけでなく見た目にも優れたラケットとして知られています。
サイドテープ・グリップテープの色で個性を出す
ラバーやブレードだけでなく、サイドテープやグリップテープの色でもラケットの見た目をカスタマイズできます。これらにはルール上の色の制限がほとんどないため、自分好みのコーディネートを楽しめます。
サイドテープの役割と色の選び方
サイドテープはラケットの側面に貼るテープで、以下の役割があります。
- ラバーの剥がれ防止:打球時の衝撃でラバーの端が剥がれるのを防ぎます
- ブレードの保護:台にぶつけた際の衝撃からブレード側面を守ります
- 見た目のカスタマイズ:好きな色やデザインで個性を表現できます
サイドテープの色は、ラバーやブレードの色との組み合わせを考えると統一感が出ます。たとえば、ブルーのカラーラバーと青系のサイドテープを組み合わせると、非常にスタイリッシュな仕上がりになります。
Amazonでは、バタフライやニッタクの公式サイドテープが豊富に揃っています。幅は6mm、8mm、10mm、12mmなどがあり、ラケットの厚みに合わせて選びましょう。一般的なシェークハンドラケットなら10mm幅が最も使いやすいです。
グリップテープで握り心地と見た目を改善
グリップテープはラケットのグリップ部分に巻くテープです。バドミントンやテニスでは一般的ですが、卓球でも使用する選手が増えています。
グリップテープのメリットは以下の通りです。
- 汗によるスリップ防止:吸汗性の高いテープを巻くことで、手汗が多い方でもしっかりグリップできます
- グリップの太さ調整:手の大きさに合わせてグリップの太さを微調整できます
- カラーバリエーション豊富:白、黒、赤、青、黄、ピンクなど多彩な色から選べます
卓球用のグリップテープとしては、バタフライのグリップテープやKimonyのグリップテープがAmazonで人気です。特にKimonyは薄手で巻きやすく、卓球のデリケートなグリップ感覚を損ないにくいと評判です。
色に関するルール違反事例と注意点
最後に、実際にあった色に関するルール違反の事例と、注意すべきポイントをまとめます。知識として知っておくことで、大切な試合での失格を防げます。
よくあるルール違反パターン
色に関連して実際に問題になりやすいケースを紹介します。
- 両面同色のラバー:初心者に多いミスです。赤と赤、黒と黒の組み合わせは許されません
- 片面にラバーを貼らない場合の色:ラバーを貼らない面がある場合、その面は黒く塗らなければなりません。木目のままではルール違反となります
- 著しく色褪せたラバー:長期間使用して色が極端に褪せたラバーは、審判の判断で使用不可になることがあります
- 非公認のカラーラバー:ITTFやJTTAの公認を受けていないカラーラバーは試合で使えません。海外通販で購入する際は特に注意してください
試合前のラケット検査(ラケットチェック)で確認されること
公式大会では試合前にラケット検査が行われます。色に関して確認されるのは以下のポイントです。
- 両面のラバーの色が異なるか
- ITTF/JTTAの公認マークがあるか
- ラバーがラケットから大きくはみ出していないか
- ラバーの表面に不正な加工(後加工)がないか
特に初めてカラーラバーを使う方は、事前に公認マークの位置を確認しておくと安心です。ラバーのパッケージや公式サイトで、ITTF承認番号を確認できます。
ラバーの貼り替え時に気をつけること
自分でラバーを貼り替える際、色に関して注意すべきポイントがあります。
- 接着剤が赤ラバーの表面に付くと変色することがあります。接着時は丁寧に作業しましょう
- ラバーをカットする際、ブレードの端から2mm以内のはみ出しがルール上の許容範囲です
- 古いラバーを剥がした後の接着剤の残りは、ブレードの色に影響します。きれいに剥がしてから新しいラバーを貼りましょう
ラバー貼り替えに便利なアイテムとして、バタフライの「フリーチャック2」やニッタクの「ファインジップ」がAmazonで購入可能です。また、ラバーをきれいにカットするための専用ハサミもおすすめです。バタフライの「クリップスポンジ」は刃がカーブしており、ラケットの形状に沿ってきれいにカットできます。
おすすめの卓球ラケット・ラバーセットアップ【色別コーディネート例】
ここでは、見た目の統一感を意識した色別コーディネート例をご紹介します。性能と見た目の両方にこだわりたい方は、ぜひ参考にしてください。
クラシックスタイル:赤×黒
王道の組み合わせです。迷ったらこの組み合わせが間違いありません。
- フォア面:黒(テナジー05やディグニクス80など)
- バック面:赤(同シリーズで統一するときれい)
- サイドテープ:赤または黒
伝統的な見た目で、どの大会でもまったく問題なく使用できる安心感があります。
クールスタイル:ブルー×黒
クールな印象を与えたい方におすすめの組み合わせです。
- フォア面:ブルー(ファスタークG-1ブルーやヴェガヨーロッパブルーなど)
- バック面:黒(同メーカーで揃えると統一感アップ)
- サイドテープ:ブルーまたはシルバー
SNS映えも抜群で、練習場でも注目を集めること間違いなしです。
ポップスタイル:ピンク×黒
明るく目立ちたい方や、女性プレーヤーに人気の組み合わせです。
- フォア面:ピンク(テナジー05ピンクやロゼナピンクなど)
- バック面:黒
- サイドテープ:ピンクまたはホワイト
バタフライのテナジー05ピンクはAmazonでも購入でき、通常の赤・黒バージョンと同じ性能を楽しめます。見た目も性能も妥協したくない方にぴったりです。
まとめ:卓球ラケットの色を正しく理解して楽しもう
卓球ラケットの色に関する重要なポイントを整理します。
- ラバーの色は片面が必ず黒、もう片面は赤またはITTF承認カラーを使用する
- 2021年のルール改定でブルー・ピンク・バイオレット・グリーンなどのカラーラバーが解禁された
- カラーラバーの性能は同銘柄の赤・黒と基本的に同一
- ブレード(木材部分)の色には明確な規定はないが、素材によって異なる
- サイドテープやグリップテープで自由にカスタマイズ可能
- 試合前のラケット検査ではITTF/JTTAの公認マークが必須
- 色褪せたラバーや非公認カラーラバーは試合で使用不可になるリスクがある
- ラケットの色にこだわることでモチベーションや個性の表現につながる
正しいルールを理解した上で、自分好みの色のラケットを組み上げる楽しさは卓球の醍醐味の一つです。ぜひこの記事を参考に、あなただけのオリジナルラケットを完成させてください。
よくある質問(FAQ)
卓球ラケットのラバーは何色が使えますか?
片面は必ず黒でなければなりません。もう片面は赤のほか、2021年のルール改定でITTFが承認したブルー、ピンク、バイオレット、グリーンなどのカラーラバーも使用可能になりました。ただし、2枚のラバーは必ず異なる色である必要があります。
カラーラバーは公式試合で使えますか?
はい、ITTFおよびJTTAの公認マークが入ったカラーラバーであれば公式試合で使用できます。ただし、片面は必ず黒でなければなりません。また、地域の小規模な大会ではローカルルールがある場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
カラーラバーと赤・黒のラバーで性能に違いはありますか?
同じ銘柄であれば、カラーバージョンと赤・黒バージョンの性能は基本的に同一です。色の違いはゴムシートの染料の違いであり、スポンジや表面の性質に影響を与えるものではありません。安心してお好みの色を選んでください。
卓球ラケットのブレード(木材部分)の色にルールはありますか?
ブレードの色に関する明確なルールはありません。木材の種類や特殊素材によって自然に色が異なりますが、いずれもルール上問題ありません。ただし、ラバーを貼らない面がある場合は、その面を黒く塗る必要があります。
なぜ卓球のラバーは赤と黒だったのですか?
1983年以前は両面同色のラバーが許されており、相手にどちらの面で打ったかわからなくする戦術が横行していました。フェアプレーの観点から1983年に異色ルールが制定され、1986年に赤と黒の2色に限定されました。その後2021年にカラーラバーが解禁されています。
サイドテープの色に規定はありますか?
サイドテープの色に関する明確なルール規定はありません。赤、青、黒、白など好きな色を自由に選べます。ただし、過度に光沢のある素材や、相手の視界を妨げるような蛍光色は審判の判断で注意を受ける可能性がゼロではないため、常識的な範囲で選ぶとよいでしょう。
ラバーの色が褪せたら試合で使えなくなりますか?
著しく色褪せたラバーは、審判の判断により使用不可とされる場合があります。特に赤ラバーがオレンジ色に近くなるほど褪色した場合は注意が必要です。定期的にラバーを交換することで、性能面でも色の面でも問題を防げます。一般的には2〜3ヶ月での交換が目安です。



